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WTA Finals  ペトラ・クビトバ(Petra Kvitova)vsベリンダ・ベンチッチ(Belinda Bencic)

WTA Finals グループステージ第二戦。

 

ここまで好調だった大坂の棄権&アンドレスクの初戦黒星で一気に混沌としてきた優勝争い。

ハードコートでハレプがアンドレスクに勝つのは意外だったなぁ。ハレプも決してハードが弱いってわけではないんだけど、アンドレスクが好調だったし。

試合中に何度もメディカル呼んでたみたいだし、怪我の可能性もあるかな。ただ、アンドレスクは苦しい時間帯に間を取るためにメディカル取ることもあるっぽいから分からんけど。

 

さて、今日の試合は大坂が抜けてベルテンスが入ったグループの試合。

クビトバさんと、ギリギリでファイナル出場を決めたベンチッチの一戦。

H2Hはクビトバの4-1。ただし今年に限れば1-1。

クビトバのサービスゲームをいかにベンチッチが攻略するか。

 

第1セット、クビトバが1stサービスをベンチッチのフォア側に打ってきて、ベンチッチが読みきれてない。ベンチッチは展開の速さでポイントを取ってくるタイプだから、サーブの読みを外すことに重点をおいている感じ。

 

一方、ベンチッチは多少ミスが有りつつも、しっかりとサーブからの組み立てからの早い展開でポイントを取っていく。

 

分かっちゃいたけど、ベンチッチは本当にベースライン上から下がらないね。深いショットが来ても、膝を折ってライジングで処理するから、クビトバはそこ狙い。でも、ベンチッチも半分ぐらいの確率でライジングがオープンコートに決まるからなかなかブレークはできない。

 

そしてベンチッチ、キレるのが早い!最初のダブルフォルトでもラケットぶん投げる。先週の試合でも結構ラケット投げたりしてたし、沸点はまあまあ低そう。ここらへんが彼女が才能の割に成績が安定しない理由にもつながってきそう。

 

ただ、ガンガン前に出てくるからクビトバは結構やりにくそう。と言ってるうちに第7ゲームでベンチッチブレイク。深く狙ったところがアウト、浅く行くとライジングで叩かれる。うーん、スイス人らしいというか、フェデラーっぽいというか、ヒンギスっぽいのか。とにかく、ハマってるときのベンチッチのテニスは気持ちいい。問題ははまらなくなったとき。

 

ベンチッチの課題はサービスゲームでは1stサーブポイント獲得率なのかな。67.6%はトップレベルでは少し低い。70%は欲しいところ。

でも、今日はしっかりキープして、おまけに相手サーブをしっかり読んで第1セット獲得。

 

ここまでは完全にベンチッチペースだけどこのまま行けるか。

 

第2セット、ベンチッチのサーブからだけどいきなりクビトバブレーク。深いリターンがオープンに来ることを読んできたね。如何に攻めが早くてもワンパターンだと流石に対応してくる。

ここでベンチッチにミスが増えてくる。ベンチッチの崩れるパターンって基本的にミスからの自滅が多い気がする。今日もその流れを切れずに二回目のブレークを食らう。3-0でクビトバリード。

たまらずベンチッチがコーチングを要求。

しかし流れ変わらず、リターンミスとエースでクビトバ簡単にキープ。4-0。ベンチッチは本当に分かりやすく荒れるなー。本人的にもファイナルセット勝負でもいいという感じなのだろうか。

ただ、クビトバもちょっと雑になってきた。ショートポイントで終わらさてベンチッチの調子を戻さないようにしてるのかって思うくらい。

互いにサービスをキープして5-1。ただ楽にキープできているのはクビトバ。ベンチッチが明らかにミスってる。ベンチッチも相手が大坂だと雑になんないのに、面白いもんです。同世代のライバル意識なのでしょうか。

 

結局最後もサービスをサクッとブレークされて第2セットは6-1でクビトバ。

ベンチッチはここから立て直せるかが問題。劣勢になったときのディフェンシブなプレーが固まってないから無理やり攻撃してミスになって荒れてってなってる気がするなぁ。クビトバの攻撃力もあるから難しいところだけど。

 

ファイナルセット。互いに完璧とは言えないまでもキープを続けていく。クビトバからしたら、2ndをリターンでベンチッチに叩かれるのは嫌だから1stを確率よく入れていきたいと考える。でもそんなときほど入らないのがサーブ。そして2ndを厳しくと思うと出るのがダブルフォルト。第3ゲームで二回のダブルフォルトでベンチッチがブレーク。

うーん、ベンチッチもまだ第1セットのクオリティには戻っていないのに自分からポイントを譲ってしまった感はもったいない。でも今日のベンチッチのサービスも盤石ではないから、まだまだわからない。

 

直後のベンチッチのサービスゲーム。ファーストが決まらずセカンド四本をぶっ叩かれて即ブレークバック。2-2。まぁこうなります。

 

次のクビトバサービス、ダブルフォルトが2本でてまたまたブレークバック。いい感じに試合が荒れてきて見てる方としては面白い展開。

 

次のベンチッチのサービスゲームもクビトバの深いリターンが決まってブレーク。これで4連続ブレーク。ベンチッチはここ7ゲームで2回しかキープできてない。ポイントを取れるパターンを見つけられてない感じ。

クビトバはブレークはされてるけどダブルフォルトを除けば、1stでもサーブでポイントで来ているし、打ち合いでも勝つ場面が多い。これはクビトバ有利かな。

 

と思ったけど、ベンチッチがブレークポイントを握られながらも3連続で1stを入れてキープ成功。追い込まれて吹っ切れて感。力みがなくなって良いストロークが打ててる。

個人的にはクビトバは左右のフリに弱いかなってとこがあって、しっかり振り回すことが攻略法だと思っている。まあ甘くなると強烈なフォアが飛んでくるから難しいことに変わりないんだけれど。

 

第9ゲーム、ストロークでベンチッチが押して0-40とするも、クビトバが粘って30-40まで戻す。しかし最後はアドサイドからの左利き特有の逃げるスライスを完璧に読まれてリターンエースでベンチッチブレーク。

 

最後のSFMもノリノリになったベンチッチが決めて終幕。

 

良くも悪くもベンチッチ劇場という感じ。クビトバのダブルフォルトが気になったけど、それもベンチッチのリターン警戒もあるだろうし、第2セット荒れたのも含めて、やっぱりベンチッチ次第っていう感じ。

そしてクビトバさん2戦連続フルセット負け。少し若い世代に競り負けることが増えてきたのは体力的な問題なのか。次もバーティだし1勝が厳しい。

 

それにしても今回は意外なことが多い。ベンチッチは厳しいかなと思っていたし、ベルテンスがバーティに勝つし、最初に行ったとおりハレプがアンドレスクに勝つし。

そんな中でもしっかり勝ってるスビトリーナがやっぱりダークホースか?